店長日記
長引いた残暑が一段落したとはいうものの、まだまだ暑さが続いているところも多いことと思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
先月は線状降水帯発生により、北陸地方を中心に大きな水害が発生しました。特に能登地方では、地震の被害からの復旧のさなかにまた大きな被害が出てしまいました。あまりのことにおかけする言葉も見つかりませんが、心よりお見舞いを申し上げます。
ここ庄内は、彼岸を境に朝晩が涼しくなり、最高気温も25度を下回るようになってきました。何より風がさらさらしてきたことに秋の訪れを実感するこの頃です。
庭ではアキアカネが勢いよく飛び交い、柚子の枝にはカマキリの卵、風除室の壁にはアゲハの蛹も見つけました。暑い暑いと言っている間に、着々と季節が進んでいるようです。
近くの和梨の産地では収穫も終わりに近づき、代わって庄内柿の早生品種が店頭に並ぶようになりました。今年は水害に遭った畑も多かったのですが、いつもより甘く美味しい梨や柿が実ったと生産者の方が話していました。そして庄内平野の稲刈りも例年よりかなり早く始まり、すでに大部分が刈り取りを終えています。猛暑や水害の影響はあるものの、なんとか実りの秋を迎えています。
さて、いつもは他より遅い我が家の稲刈りですが、今年はなんと9月中旬に終了しました、私が米作りを始めてから最も早く収穫を終え、皆様に無事お届けできることになり、ほっとしているところです。8月で在庫が底をついていたので、少し心配していたのですが、猛暑で生育が早かったことや、9月10日から17日まで晴天が続いたことで、順調に刈り取ることができました。収量はそう多くはありませんが、去年のような不稔粒や胴割れ米も少なく品質の良い米に仕上がったと感じています。そして冠水した田んぼもなんとか無事に刈取りができ、ほっとしています。
残念ながら今年も雑草の勢いがとても強く、無農薬栽培の一番の課題が残りました。小さなことですが、去年に続きイナゴが極端に少ないことが気になりました。また、畑や庭で毎年大量に発生していた毛虫もほとんど見られなくなりました。小さい昆虫の世界の変化が、何を意味しているのか、足元の小さな変化を注視し、できるだけ自然に負荷をかけない農業を続けていかなければと改めて思いました。
農業は気候変動の影響を直接受ける仕事。自然の脅威を感じながらも、今年も収穫の秋を迎えられたことをありがたく思うこの頃です。
どうぞ、新米の味を楽しみください。
2024-10-05 19:33:54
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晩秋の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年の11月は例年になく暖かく、好天に恵まれる日もこれまで経験したことがないほど多いと感じています。以前は11月下旬ごろに里にも初雪が降ることがあったのですが、そのころと比べると格段に暖かくなっているようです。それでも、朝晩の気温は少しずつ下がり、こたつ、ストーブ、冬タイヤと、毎日の生活もすっかり冬仕様になってきました。日が短くなったので、トマトの収穫も今月いっぱいで終了と となりそうです。コロナやウクライナ情勢は依然として出口が見えず、物価高や円安等々生活面でも大変な話題が多い中、サッカーW杯カタール大会では日本チームが強豪ドイツに初勝利を収め、日本中が喜びに沸きました。選手たちの果敢なプレーに元気をもらった一人として、今後の健闘を祈りたいと思います。
今年の新米の味はいかがだったでしょうか。今年もお客様から「おいしかった」という感想をたくさん頂き、胸を撫でおろしております。そして毎年のことですが、たくさんの労いの言葉も頂戴しましたこと、本当にありがとうございました。
今年度産米を県の機関に検査してもらったところ、米のおいしさを数値で表す「食味値」が今年も最高ランクであることが分かりました(残念ながら二年連続の庄内の最高値とはなりませんでした)。これも温かく応援してくださるお客様のおかげと感謝しております。来年はさらに美味しい米作りに取り組んでいきたいと思います。
これから本格的な寒さに向かいますが、ご飯をしっかり食べて体力をつけ、コロナやインフルエンザ等の感染に気を付け、お元気にお過ごし下さい。
2022-11-26 22:02:56
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4月も下旬となり、20日頃に満開となった桜もあっという間に散ってしまいました。少し寂しい気分になりかけたところに、タラの芽やアスパラガスやキュウリなどの初物の登場に元気をもらっています。そろそろ孟宗竹も地物が旬を迎えそうで、ワクワクしているところです。
残念ながらコロナ感染は収束を見ることなく3年目の春を迎えました。ワクチン接種も進んでいますが、子供たちの感染者が増えているのが気になるところです。
また、ロシアの軍事侵攻によるウクライナの惨状を毎日目にし、胸が張り裂けそうな思いになる方も多いのではないでしょうか。 人類は宇宙に飛ぶ技術を手に入れた今も、地上では互いに争ったり傷つけあったりしているという現実を見ると、この先の人類や地球の行く末が心配になってきます。まずはこれ以上犠牲者が増えることがないことを祈るばかりです。
農作業の方は、例年通り次から次へと各種の作業が続き、まさに目の回るような日々を送っています。今月上旬には機械の故障などあったもののが、なんとか種まきを終え、最初に播いたものは暖かさが続いたおかげで2葉まで生育が進みました。周りの田んぼには水が入り始め、早い農家はゴールデンウィークの前半から田植えを始められそうです。我が家の田植えは5月中旬以降を予定していますので、それまでに田起こしや肥料散布
や代掻きなどを済ませておきます。
ハウスの中では、1ヶ月ほど前に植えつけたトマトが実を着け始め、来月末頃には収穫できそうなほどに育っています。昨年は4月11日に強い霜が降り、トマトも3割ほどが被害を受けましたが、今年は万全の対策をとったことにより、霜の被害を免れることができました。自然相手の農業ですので、収穫までは一日一日天候状況に応じた対応ができるよう注意をしていきたいと思います。
これから田に畑に忙しい日が続きますが、米や野菜たちの姿に元気をもらいながら作業を行っていきたいと思います。
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2022-05-01 10:16:04
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南の方から桜のたよりとスギ花粉情報が聞かれるようになりました。いつもと同じ白鳥たちの北帰行を、今年は複雑な心境で見送ることになってしまいました。まさか21世紀にウクライナのこんな悲惨な状況を目にすることになろうとは。一日も早く平和が戻ることを祈るばかりです。そしてコロナも収束までの道のりはまだ遠く、せめてこの春の人々の移動が新たな感染を生むことがないようにと願っています。 さて、この暖かさで我が家の庭の雪もやっと消え、福寿草やスイセンが黄金色の花を咲かせてくれました。大雪で枝が折れかけた沈丁花もあと少しで咲きそうです。知人によればタラの芽ももう少しで食べごろだということ。いよいよ季節が動き出したと感じるこの頃、自然に朝の目覚めも早くなってきました。 農作業も本格化し、コメ作りの方では、良い種もみを選別する塩水選を例年通り先日終え、今は浸種(種もみに水分を吸わせる)を行って来月上旬の種まきを待っているところです。そして種まきされた「ソネ」を並べる苗代の準備、田んぼの畦畔の補修などをしておきます。種まきが終わると、堆肥や肥料の散布・田起こしなどの作業を一気に進め、5月上旬の田植えに備えます。稲作農家にとって、田植えまでのこの時期が1年で一番忙しい時期となっています。 一方ハウスの中では、トマトの苗が首を長くして定植を待っています。順調に活着が進むと今度は芽欠きや誘引という作業が続きます。美味しいトマトが実ることを願いながら1日1日作業を進めていきます。他の野菜も4月中旬に植え付けをする予定です。雪が融けてから田植までは文字通り目の回るような忙しさが続きますが、なんとか元気に乗り切りたいと思っています。 皆様もご飯をたくさん食べて元気にお過ごし下さい
2022-04-01 22:33:23
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晩秋の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
庄内は、11月中旬から大気の状態が不安定な日が続き、青空がのぞいたと思えば直後に雷や防風雨に見舞われる日々が続いています。気温も少しずつ下がり、最高気温が10度を下回るようになりました。いよいよ冬到来ということで、こたつ、ストーブ、冬タイヤと毎日の生活も冬仕様になってきました。午後4時を過ぎると暗くなり、日が短くなったことで、トマトも赤くなれなくなり、収穫は今週で終了となりました。
鳥海山は、この寒さであっという間に中腹まで白くなりました。
今年はトマトは4月の霜と8月の猛暑でダメージを受けましたが、イネの方は比較的順調に収穫まで漕ぎつけることができました。毎年のことですが、気候に左右されながらの仕事であることを思い、それだからこそ収穫の喜びがあるのだと実感しております。
さて、お待たせしましたが、今月のお米をお届けしますので、どうぞお召し上がり下さい。
今年の新米の味はいかがだったでしょうか。今年もお客様から「おいしかった」という感想をたくさん頂き、胸を撫でおろしております。そして毎年のことですが、たくさんの労いの言葉も頂戴し、生産者として心から感謝しております。
そして更に嬉しいご報告があります。今年度産米を県の機関に検査してもらったところ、
米のおいしさを数値で表す「食味値」が北庄内(酒田市・遊佐町)で最高値であることが分かりました。「自信をもって売ってください」との励ましの言葉も頂き、喜びもひとしおでした。これも、温かく応援してくださるお客様のおかげと、重ねてお礼を申し上げます。
日本はコロナの感染拡大も一旦落ち着き、経済活動も活発になりつつありますが、外国ではまた感染拡大が起き、新たな変異株も発見されたようです。
ご飯をしっかり食べて体力をつけ、寒さやウィルス感染に気を付け、お元気にお過ごし下さい。 2021年11月27日
2021-12-03 06:34:38
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今年の桜前線はいつになく速いスピードで北上し、酒田市は3月31日に開花を宣言しました。もちろん観測史上最も早い開花で、まさか3月に桜が見られるなんてと驚きを隠せない人も多かったようです。しかしその後の寒さで、2週間以上散ることなく私たちの目を楽しませてくれました。コロナ禍が収まらない中、遠出を控えて地元の桜を楽しんだという方も多いのではないでしょうか。
新型コロナ感染拡大の勢いは今月になっても留まることを知らず、変異株がもの凄い勢いで広がっているようです。昨日はとうとう再び非常事態宣言が出されましたが、今度こそはみんなが力を合わせて徹底して感染を抑え込むしかないように思います。まずは大型連休の人の動きをしっかりと抑えることができることを願うばかりです。来年こそ桜を晴れやかな気持ちで眺めることができますように。
この暖かさで自然の営みも活発になり、タラの芽、ワラビ、月山竹をいつになく早く頂き、てんぷらや味噌汁にして楽しみました。そして一昨日(23日)鳥海山麓にある林に行ってみると、土の中から孟宗竹が顔を出しているのを発見。居ても立っても居られず、すぐに掘り起こし、焼きタケノコと味噌汁にして頂きました。新鮮なのであく抜きをしなくても大丈夫。軟らかく甘みのある穂先を食べた時のおいしさと言ったら…。春を独り占めしたような幸福、いや口福感を味わうことができました。
また、農作業の方も、例年通り次から次へと各種の作業が続き、まさに目の回るような日々を送っています。今月上旬に3回に分けて種まきをしましたが、最初に播いたものは2葉まで生育が進み、苗代は青々としてきました。早い農家はゴールデンウィークの後半から田植えを始めますが、我が家の田植えは5月中旬以降を予定していますので、それまでに田起こしや肥料散布、代掻きなどを済ませておきます。
一方ハウスの中では、1ヶ月ほど前に植えつけたトマトが実を着け始め、来月末頃には収穫できそうなほどに育っています。4月10日、この時期には珍しく強い霜が降り、当園のトマトも2割ほどが被害を受けました。それまで順調に生育してきただけにショックも大きく、途方にくれましたが、県農業技術課の指導を受け、また苗つくりをやり直して枯れてしまった所に植えることにしました。県内では、サクランボやリンゴ、アスバラガス等々にもこの霜の被害が出た模様です。気を付けていても、自然相手の農業にはまさかということが起きることをつくづく思い知らされました。
これから田に畑に忙しい日が続きますが、米や野菜たちの姿に元気をもらいながら作業を行っていきたいと思います。
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緊急事態宣言下、色々な制限がありますが、しっかり寝て、食べて、お元気にお過ごしください。
2021-04-27 09:12:01
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梅雨の候、皆様いかがお過しでしょうか。
今年は東北地方は梅雨の前半はほとんど雨が降らず気温も低めでしたが、ここに来て気温も上がり始め、今日からしばらくは雨の日が続くという予報が出ています。今日は朝から暴風警報が出ていて注意が必要です。
6月18日の大阪市を中心とする地震では、4名の尊い命が失われたのをはじめとして、多くの方が被害に遭われたようでした。心からお見舞いを申し上げます。
さて、今山形ではサクランボの出荷がピークを迎え、国道13号線沿いからは可愛い赤い実を着けたサクランボの木が間近に見られ、思わず手を伸ばしたくなります。道の駅や直売所はサクランボを買い求める人でどこも大にぎわいのようです。一方、庄内地方では、地元産のメロンやスイカが出始めてまもなく最盛期を迎えようとしています。山形はこれらの果物を皮切りに、だだちゃ豆、ブドウ、モモ、和梨、庄内柿、リンゴ、ラフランスなどが次々に登場し、美味しい季節が続きます。
さて、当園の田植えは、予定より1週間ほど遅く始まりましたが、昨年のような田植え機の大きなトラブルもなく、5月中に無事事終了することができました。そして、1回目の除草機押しもその直後に行うことができました。今年は苗のできがよく、生育も順調で、我が家より半月ほど早く植えられた稚苗を追い越すほど成長しています。除草機押しの効果はこれから出てきますが、今のところ何とか草の勢いを抑えることができているようです。
これからの蒸し暑い日々、たくさんご飯を食べて、元気にお過ごしください。
さて、湿気の多いこれからの季節はお米の保管が難しくなってきます。開封後は、変質しやすいので、なるべく涼しいところで保管下さるようお願い致します。
(特に、7分5分つきのお米は冷蔵庫での保管をお勧めします。
2018-06-29 10:01:45
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咲いたと思った直後から初夏を思わせるような日が続いたため、開花から一週間ほどで当地の桜は散ってしまいました。足早に通り過ぎて行った桜前線は今どこまで行ったでしょうか。
この暖かさで草花の生育も早く、昨日まで咲いていなかった芝桜が一斉に開き、西洋シャクナゲの蕾が膨らみ、庭のあちらこちらからユリやらシャクヤクやらが芽を出していることに驚いているところです。まるで桜が散ったあとの寂しさを埋めてくれるかのような命の勢いに元気づけられる思いがします。
さて、今年の農作業ですが、天候に恵まれ、いつもより早く作業が進んでおります。
畦の修理(畦ぬり)を先週終え、一部の田んぼでは肥料散布と田起こしが終わりました。そして残りの8割は来週とりかかる予定です。
イネの種まきは3回に分けて行いましたが、1回目の種まきが昨年より5日ほど遅れてしまったにもかかわらず、好天に恵まれたおかげで遅れを取り戻し、今では葉っぱが2枚(2葉期)になりました。この調子で行けば来月中旬には田植えを始められそうです。
一方畑の方は、1ヶ月ほど前に植えつけたトマトが順調に生育していて、花房(実がなる房)が二段目まで咲き始めました。こちらも植え付けが1週間ほど遅れていたのですが、今では昨年並みまで生長しました。本当に太陽の力は大きいと改めて思います。お天道様に感謝です。このまま順調にいけば来月末頃から収穫できそうです。
まずは順調なスタートを切った今年の作業ですが、常に天候の変化に細心の注意を払いながらかわいい稲や野菜たちを大切に育てていきたいと思います。
2018-04-30 20:14:55
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ついこの間までの暑さが一段落し、すがすがしい風が吹き、庭では紫苑が咲き、
ヒガンバナが思い立ったかのように急に茎をのばし始めました。
気がつけばあちらこちらに秋の気配が感じられるようになりました。
今年の台風の勢力が強いばかりでなく、進路も今までにないルートをたどるなど、
その異常さで日本各地に被害をもたらしています。特に岩手県や北海道など
台風の被害をあまり受けてこなかった地域で大きな被害が出たことに、
これまでとは違うという怖さを感じています。
突然被災された方々には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
さて、庄内地方では田植え以降の好天のおかげで、平年より3日ほど早い9月13日から稲刈りが始まりました。
しかしここのところの雨で、結局今は平年並みの進み具合に戻ったようです。
そして当園の稲刈りは9月26日には始めるつもりで準備を進めているところです。
今年は除草効果が表れ、雑草をかなり抑えられたため、いつもより茎数が多いように見えるので、収穫が楽しみです。
米を取り巻く情勢の厳しさは変わりませんが、大きな自然災害に遭うことなく収穫を迎えられること自体が幸運なことだと感じております。
今年は、ひとめぼれ、つや姫、コシヒカリ、モチ米の順に刈り取っていく予定で、10月上旬には刈り取りを終えられればと思っています。
2016-09-27 13:45:23
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今年も「塩水選」作業がはじまり、秋の豊作を祈りながらコメづくりがいよいよスタートしました。
最近は、この塩水選をする農家が少なくなってきておりますが
有機栽培には省くことができない重要な作業なのです。
塩の比重を利用して充実した種もみを選びます。
塩水はとても濃く海水程度になり、ちょうど卵が浮かぶくらいにします。
浮かんでくるのは、未熟米、害虫や病気の被害を受けたモミばかりです。
残った充実したモミは種まき後生育がとても良く、茎が太く葉っぱも大きく育っていきます。
そのため、病気や害虫に負けないイネの姿になるのです。
通常栽培では化学肥料を使えば、貧弱なイネでも大きく育ってきますが軟弱に育つため病気にかかりやすくなってきます。
つまり通常栽培では農薬とセットで栽培しなければなりません。農薬を使えば塩水選は不要なのです。
台風や冷夏に遭わないように、そして豊作になりますようにと慎重にコメづくり始めました。
2014-03-15 18:53:51
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